ぐんまパソコン倶楽部  パソコン講座概要】
                        最終更新日 平成27年11月21日 
                        作成 細渕俊彦 

■目的  
  群馬県には約4500名程の視覚障害者の方が在住しています。
  現在、視覚障害者でパソコンが使える人は約10パーセント位だといわれています。
  と言う事は、群馬県では、450人位の視覚障害者しかパソコンが使えないと言う
  事になります。
  そこで、この講座では一人でも多くの方にパソコンを使っていただき、社会参加と
  生活の向上に役立っていただくため、出来るだけ多くの受講生を受け入れ
  パソコンの早期上達のお手伝いをする事を目的としています。

■講座の進め方
  視覚障害者の初心者から上級者までを、基礎からパソコンの設定やエクセルの評の
  作成まで、出来る用に講座を組んでいます。

 パソコンはノートパソコンを使用しますが、皆さんの使用している物を持ってきていただきます。
  キーボードは操作を統一するため外付けの109キーボードを使います。
 講座では音声ソフトを使いますので、スムーズに学習を進めるため、
外付けのスピーカーとイヤフォンを併用します。
  パソコンとキーボードは出来れば自分のものを持参していただきますが、
  持参できない方はぐんまパソコン倶楽部で準備していますのでそれを使っていただきます。
スピーカーはぐんまパソコン倶楽部で準備したものを使っていただ来ますが、イヤフォンは持参していただきます。

■指導方法
  現在 、視覚障害者のパソコン講座のほとんどはマンツーマン方式で行われていて、  グループ指導は難しいと思われています。
  しかし、このマンツーマン方式では、一人でも多くの視覚障害者の方に早く
  パソコンを覚えて使ってもらう様にするには、沢山の講師と費用が
  掛かってしまいます。
  そこで当パソコン講座では、初心者、中級車、上級者にグループ分けを行い、
  初心者と中級車には上級者が隣について講師の指導内容を細かく説明しながら
  進めると言うやり方で、グループ指導を実現しています。
  この方式では講師が指導する操作方法を初心者は上級者の説明で理解が出来、
  また上級者も基本的な知識の再確認が出来るメリットもあります。

■使用ソフト:
  当講座では高知システム開発の音声対応ソフトを使用します。
 ・画面読み上げソフト(スクリーンリーダー): PC−Talker  
 ・ メールソフト: MyMail 
 ・インターネット検索ソフト(ブラウザ): NetReader 
 ・住所録管理ソフト: アドボイス 
  以上4種類のソフトを基本として学習します。

●その次は応用編として以下のような学習をします。
 ・Windowsのフォルダ構造とショートカット 
 ・コントロールパネルの設定 
 ・印刷の練習 
 ・SKYPEの使い方 
 ・音楽CDからのPCへの取り込みと編集 
 ・サピエ図書館の利用 : Daisy図書のダウンロードと再生装置の使い方 
 ・フリーメールを使ったIDの取得からメールアドレスの設定 
 ・データのバックアップ 
 ・正規表現を使った置換 
 ・簡単なホームページの作成 
 ・Excellでの表作成と表計算 
  などです。

■学習内容  
  ここではOSはWindows 7を中心に説明します。
  (Windows8とWindows10の場合は操作が多少異なります。)

●1、パソコンの外形と配線と操作ボタンおよびバッテリーの外し方などの学習。
  自分のパソコンを自力で使えるようにするためには配線やパソコンの操作ボタンを理  解する必要があります。
 ・最初に自分のパソコンの配線の接続を練習します。
  電源ケーブル、LANケーブル、USBケーブル、
  外付けスピーカー用端子、マイク端子など。
  また、バッテリーの外し方。 

 ・次に操作ボタンの確認をします。
  電源ボタンとCDドライブのエジェクトボタンの位置。

●2、 パソコンの起動と終了 
 @ パソコンの起動方法
  パソコンの電源ボタンを1秒程度押し、パソコンの電源を入れます。
  少し待っていると起動音がしてパソコンが立ち上がってきます。
  起動音がしてから少し待っていると「PC−Talkerを組み込みました」と
  聞こえるので、これでパソコンを使用することが出来ます。
  初めてパソコンを使う人はこの電源ボタンを押してからパソコンが使えるように
  なるまでの時間が結構掛かるのに戸惑うかもしれませんが、
  テレビやラジオやその他のオーディオ機器の様に電源を入れたら直ぐ使えるのでは
  無いということを理解していただきます。
 A パソコンの終了。
  パソコンはただ終了すればよいわけでは無く、
  起動している全てのアプリケーションを閉じてから、WINDOWSキーを押し、
  スタートメニューを開き、→矢印キーを押し「シャットダウン」を押し終了します。
  この操作はキーボードのキーの意味と配置を理解していないと出来ないので、
  次に述べるキーボードガイドを使った、フルキーと操作キーを覚えてもらうことが
  不可欠です。

●3、キーボードガイドを使ったキーの配置とタッチタイピングの学習 
  画面やキーボードの文字が見えない人は、タッチタイピングを覚えない限り、
  パソコンを使うことは出来ません。
  ここでは、PC−Talkerに付属している「キーボードガイド」と言う
  アプリケーションを使って操作キーやフルキーを覚えてもらいます。
  人差し指から小指をホームポジションに置き、決められた指でそれぞれの
  キーを押し、
  それぞれの指の担当するキーを覚えるために練習します。
  このタッチタイピングはまだパソコンを触ったことの無い人より、見えるときに
  人差し指でキーを打つことを覚えてしまった人の方がくせを直すのに苦労します。
  しかし、これを克服しない限り視覚障害者がパソコンを使うことは出来ませんので、
  これが操作の基本になります。

  当パソコン講座では入力にローマ字を使います。
  かな文字入力では覚えるキーが多い事とかな入力を覚えてもローマ字入力は
  覚えないとならないからです。

 @ まず、キーボードガイドを使い、決められた指でAからZまでを覚えます。
 A 次にMyEdhitを使用し、ひらがな(’あ’から’ん’まで)を練習します。
 B ひらがなが打てるようになったら、文章を打って漢字変換の練習をします。
 C ここまで出来たら、MyMailに移ります。

●4、 MyMailの練習 
  当講座では、パソコンの学習をMyMailを中心に行います。
  当講座は1人が年間10数回の受講日数ですので、
  講座だけでは中々パソコンを使いこなせないと考え、
  自宅で学習してもらうため、SKYPEお利用し、個人指導もしています。
  また、パソコンの操作をメールで教えたり、質問をメールで受け取り回答も出すようにしています。
  また、受講生がメールを出すことにより、文章の書き方やパソコンの操作を自然に
  身につけることも出来ます。

 @ メールの作成 
 Aメールの送受信 
 B受信メールの振り分け方 
 C メールのバックアップ 
 D アドレス帳への追加と編集 
 E 返信メールの書き方 
 F 受信メールのURLからブラウザ(NetReader)を起動 
 G 添付ファイルの保存とファイルの添付方法 
  などを学習します。

●5、 文章の作成と編集 
  PC−Talkerに付属しているMyEditと言うメモ帳の高機能版の様な編集  ソフトを使用し、文章の書き方と編集を練習します。

 @ 文章の書き方 
 A 文字の変換方法 
 B文章の編集 (範囲指定の方法と文字の削除、コピー、切り取り貼り付けの練習) 
 C ファイルの保存と開き方 
  を学習します。

  ここまでが基本学習です。
■次に、より良い環境でパソコンを操作するための学習を行います。

●6、 PC−Talkerの設定 
  パソコンの画面をよりキレイに分かりやすくスクリーンリーダーに読ませるには、
  PC−Talkerの設定が必要です。

  1、 PC−Talkerの設定 、
  Ctrl + Alt + F12キーでPc−Talkerの設定画面を
  出します。

 @ 音声基本設定  
 ・読み上げる音声(男性音、女性音、女性肉声音、男性肉声音)
  読み上げソクド、音量、などを設定します。 
 A 英語音声の設定 
 ・文章の中の英語や単語をネイティブな発音で読ませるかどうか選択します。 
  音声ガイドの設定 
 ・メニューなどに付いている説明文を細かく読み上げるようにするかの選択をします。
 B なめらか読みの読み方 
 ・書かれた文章の読み方を選択します。
 ・括弧や句点を読み上げるか、記号を読み上げるか
  、単語をスペル読みをするか、英語の発音をするか、数字を位取りして
  読むかなどです。
 C カーソル文字の読み方 
 ・カーソルを文章の中で移動したときの読み方の選択をします。
  音読み、簡易読み、音訓読み、詳細音訓読み、識別読みなどです。
 D 日本語変換時の読み方 
 ・文字入力時、変換をしたときの漢字の読み方の選択です。
  音読み、簡易読み、音訓読み、詳細音訓読み、識別読みなどです。

  2) PC−Talkerのショートカット 
  しかし、文章を書いているときやメールを読んでいる時、その都度この設定画面を
  開いてPc−Talkerの設定をするのは時間が掛かってしまうので、
  その時にはショートカットを使います。
  例えば受信したメールを読むときは句点や記号を外して読まないと
  聞きずらいですので、
  Ctrl + Alt + Uキーで「句点を読まない/括弧を読まない」にし、
  Ctrl + Alt + セミコロンで記号を読まないにしておき、
  メールを書くときには「句点を読む/括弧を読む」と記号を
  読むにしておくとよいです。

  以下に便利なショートカットをあげておきます。
  読み上げモードを切り替えるショートカット:Ctrl + Alt + vキーと  F8は 
  カーソル移動時のヨミアゲモードの切り替え。
  Ctrl + Alt + Tキーは
  カーソル移動時のホネティック読みする/しないの切り替え。
  ホネティック読みとは、
  たとえばaをホネティック読みでは「アルファー」と読み上げます。
  Ctrl + Alt + pキーは入力時のヨミアゲモードの切り替え。

  連続読みや一行読みのときのなめらか読みの変更は、
  Ctrl + Alt + セミコロン(Lキーの右)は
  記号を読む/読まないの切り替え。
  Ctrl + Alt + UキーまたはF5キーは
  句点と括弧をを読む/読まないの切り替え。
  Ctrl + Alt + LキーまたはF6キーは
  行読みをする/しないの切り替え。
  Ctrl + Alt + Eキーは
  英語読みをする/しないの切り替え。
  英語読みをしないときは英語の単語をスペルで読み上げます。
  Ctrl + Alt + コロんは
  改行読む/読まない/息継ぎをするの切り替え。

  そのほかに、文字の識別をしたいときには、
  Ctrl + Alt + mキーまたはテンキーの5。

  ちなみに識別とは、
  たとえば、jの文字にカーソルを合わせ、
  Ctrl + Alt + Mキーを押すと、
  「ジュリエット 半角 アルファベット こもじ」と読み上げます。
  これで判別がはっきりしない文字と種類が分かります。

  そのほかの設定はctrl + Alt + F12キーでPC−Talkerの
  設定画面を出して行います。

  PC−Talkerのファンクションキー、
  Ctrl + Alt + F(ファンクション)キーです。

  F2はPC−Talkerの音声の停止/開始(Nキーと同じ)。
  F3はPC−Talkerの終了。
  F5キーは句点と括弧をを読む/読まないの切り替え(Uキーと同じ)。
  F6キーは行読みをする/しないの切り替え(Lキーと同じ)。
  F7は読み上げスピードの切り替え(Wキーと同じ)。
  F8はカーソル移動時のヨミアゲモードの切り替え(Pキーと同じ)。
  F9はカーソル位置の読み上げ。
  F10はカーソルの位置から連続読み。
  F11はPC−Talkerのボリュームの切り替え。
  F12はPC−Talkerの設定。

  そのほかに便利なショートカットとしては、
  ctrl + Alt + Sキーは音声コピー、
  直前に聞いた音声のコピーが出来ます。
  これを、Ctrl + Vキーで貼り付けることが出来ます。
  ctrl + Alt + Yキーは日付の読み上げ。
  ctrl + Alt + テンキーの8は時間の読み上げ。

  それと、画面に出ていて、
  連続読みやカーソルキーの移動では読み上げられない文章は、
  ctrl + Alt + 上下矢印キーで読むことが出来る場合があります。
  何かの処理の途中経過や、警告文が画面に出ている場合は、このショートカットを
  使うと読み上げてくれる場合があります。

●7. アプリケーション(ソフト)を起動するためのメニュー 
  アプリケーションを起動するためのメニューは3種類あります。
 @ デスクトップ 
 Aスタートメニュー  
 B AOKメニュー 高知システム開発関連のアプリケーションを起動するための
  メニュー 

  デスクトップのアイコンをクリックし、アプリケーションを起動するのが
  一般的ですが、
  視覚障害者にとってこのデスクトップのアイコンを探すのは少し苦手です。
  と言うのは、デスクトップのアイコンは縦横のマトリックス状に並んでいて、
  上下カーソルキーで目的のアイコンを探すのが難しいからです。
  その点、スタートメニューやAOKメニューではアプリケーションを起動するための  ショートカットが立て一列に並んでいるので、
  下ヤジルシキーだけで探すことが出来ます。
  ただしスタートメニューは」自分でショートカットを」登録する必要が在りますが、
  登録方法については後半の講座で学習します。
●8、アプリケーションを起動した時の操作メニュー 
  アプリケーションを起動してから操作を行うには、
  Altキーを押し、画面の3行目のメニューバーに、カーソルを移動し、
  それぞれのトップメニューから上下矢印キーでプルダウンメニューを開き、目的の
  操作をするためのメニューを実行する必要が在ります。
  また、それぞれの画面にはアプリケーションキーを押して開く(マウスの右
  クリックと同じ)で開くコンテキストメニューがあります。

●9、 アプリケーションのショートカット 
  上で説明したメニューバーからのメニューを使った操作方法がありますが、これも
  操作手順が多く、
  時間を掛けずに目的の操作を行うためのショートカットが用意されています。

  例えば、MyEditを使って文章の作成中、
  有る部分の文章を切り取り、他の処に貼り付けるのに、
  メニューを使ってやる為には、
  切り取りたい部分を範囲指定してから、
  Altを押し「ファイル トップメニュー F」にカーソルを移動し、右矢印キーを  1回押して「編集 トップメニューに移動してから、
  下ヤジルシキーで「切り取り」に移動し、Enterで実行する。
  次に移動したい場所にカーソルを合わせ、
  Altを押し「ファイル トップメニューにカーソルを移動し、右矢印キーで「編集 トップメニュー」に移動してから、下矢印キーで「貼り付け」にカーソルを移動して
Enterを押すと切り取り貼り付けが出来ます。

  これをショートカットを使うと、
  範囲指定をしてからCtrl + Xキー(切り取りのショートカット)を押し、
  貼り付けたい場所に移動してからCtrl + Vキー(貼り付けの
  ショートカット)を押すだけでOKです。
  全てのショートカットを覚えるのは大変ですので、頻繁に使うショートカットを
  学習します。
  右手でCtrlを押しながら左手のホームポジションの一段下の 、
  Vキー(貼り付け)、Cキー(コピー)、Xキー(切り取り)、Zキー
  (アンヅー)を重点に覚えてもらいます。

●10、デスクトップとカーソルの移動 
  パソコンを起動すると、最初にデスクトップ画面が表示されます。
  ただし、この時点ではカーソルはデスクトップに当たっていませんので矢印キーを  移動しても反応はありません。
  カーソルの移動:
 @ デスクトップ:Ctrl + Mキー 
 A 常駐タスクバー: WINDOWSキー + Bキー 
  その他の操作としては、
  WINDOWSキーを押してスタートメニューを開き、Altキーを押してから
  Tabで移動させる方法です。
  Tabを1回押すとクイックメニューが設定していれば クイックメニュー。
  2回目は 起動しているアプリケーション。
  3回目は常駐タスクバー。
  4回目はデスクトップ。
  5回目はスタートメニュー。
  その次から同じ繰り返しになります。

●10、 画面の切り替え 
  Windowsはマルチタスクを実現させたOSで、複数のアプリケーションを
  同時に動かす事が可能です。

  しかし、実際に操作を行うにはそのアプリケーションをアクティブにする必要が
  在ります。
  アクティブにすると言う事は画面の一番手前にそのアプリケーションを
  表示させることです。
 @ 画面の切り替え 
  Alt を押しながらTabキーを押すと、画面が切り替わり手前に
  表示されたアプリケーションがアクティブになります。
  複数アプリケーションが起動されている場合はaltキーを押しながらTabキーを連続して押すことで次々にアプリケーションが切り替わります。

  また、windowsキーを押しながらTabキーを押すと、現在起動している
  アプリケーションの一覧が立て一列に表示され、下矢印キーで合わせてから
  Enterスルトそのアプリケーションが手前に表示されアクティブになります。

●11、 ファイルとフォルダ 
  パソコンを使い始めると自分で作成した文章やダウンロードしたファイルや
  色々なファイルがマイドキュメンとに保存されるようになります。
  そこでこれらの管理をするには、
  フォルダとファイルを理解しなければなりません。
 @ファイル名と拡張子 
  ファイルはピリオドを挟んで前の部分がファイル名、後ろが拡張子です。
  ファイル名は特殊記号を除いてほとんどの文字が使えます。
  拡張子は作成したアプリケーションで決められた半角のローマ字3文字
  (それ以上でもOK)でファイルの内容が分かる文字が自動的にふかされます。
  txt(テキスト文章)、DOC(Word)、xls(エクセル)、mp3(音楽の圧縮)
  など。

 Aフォルダとは 
  フォルダはファイルを格納する入れ物です。
  パソコンの中を整理するため、ファイルの入れ物を用意して、同じカテゴ
  リーのファイルを格納して整理します。
  フォルダの中にまたフォルダ(サブフォルダ)を作成することも出来ます。
 Bフォルダの作成
  Altキーで「ファイル トップメニュー」にカーソルを移動し、その下の
  「新規作成」のフォルダを実行し、
  フォルダ名を入力して作成します。
 C フォルダの開き方と閉じ方 
  フォルダは開きたいフォルダにカーソルを合わせEnterで中に入ることが
  出来ます。
  外に出るときは「バックスペース」を押します。
  このファイルとフォルダが理解出来るとパソコンが上手く使えるように
  なりますのでここを十分学習します。

●12、 読み辞書の登録とIMEの単語登録 
  PC−Talkerは必ずしも適切に漢字を読んでくれない場合があります。
  その時は、PC−Talkerに付属している読み辞書の編集を使い登録をします。
  例えば、「八ッ場ダム」はそのままでは「ハチッジョウダム」と読み上げてしまいます。
  これを「ヤンバダム」と読み辞書に登録すると「ヤンバダム
  と読み上げてくれます。

  また、入力文字の漢字変換ですが、どうしても出てこない文字がありますが、
  これもIMEの「単語/用例の登録」で登録すると直ぐ出てくるように出来ます。

  例えば上の「八ッ場」を「やんば」と入力して「八ッ場」と出るようにするには、
  文章が入力できるMyEDITなどのソフトを起動しIMEを立ち上げてから、
  Ctrl + F10でIMEの登録画面を出し、「単語/用例の登録」
  で登録をします。

■ここまで終わると、次に少し高度なパソコンの使い方に入ります。

●13、NetReaderの使い方(インターネット検索) 
  パソコンを使う目的は、メールとインターネットと言っても過言ではありません。
  その位インターネットは素晴らしいものです。
  一般的なパソコン教室はマイクロソフトのWordやEXCELLをちゅうしんに
  講座を開いていますが、普通の人が、配布物を作成したり、表計算は余りしないと
  思います。
  企業の事務系に勤める人にはWordやExcellは必須かもしれませんが、
  私たちにはメールとインターネットの方が重要です。

 @ ウェブ検索の方法 
  NetReaderにはウェブ検索が簡単に出来る用に Ctrl + F2キーのショートカットが用意されています。
  これを使い検索の練習をします。
  この検索が上手く出来るかどうかがインターネットを使うコツです。
 A 上手く検索が出来、ホームページが開いても、自分が聞きたい箇所を見つけるのが  大変です。
  そこで、インターネットで自分の目的としている語句を探すのに、
  検索が有効になります。
  Ctrl + Fキーで検索を掛けます。

  それとnetReaderではホームページを簡単に操作するための
  ショートカットが用意されています。
  代表的なショートカットを下に上げてみます。
  ウェブページの検索  Ctrl + F2
  リンクを別のネットリーダーで開く Shift + Enter
  ページ内の検索 Ctrl + F

  次を検索F3
  前を検索Shift + F3
  次のエディット  フルキー E
 前のエディット  Shift + E
 次のプッシュボタン フルキー P
 前のプッシュボタン Shift + P
 次のチェックボックス  フルキー X
 前のチェックボックス  Shift + X
 次のコンボボックス フルキー C
 前のコンボボックス Shift + C

  次の見出しフルキー H
  前の見出しShift + H
  次の箇条書き フルキー L
  前の箇条書き Shift + L
  次のテーブル フルキー T
  前のテーブル Shift + T
  次のブロック フルキー B
  前のブロックShift + B
  前に戻る Alt + ←
  BackSpace
  次に進む Alt + →
  ページマーク
ページマークの設定  Ctrl + M
次のページマークにジャンプフルキー M
前のページマークにジャンプShift + M

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 B 実際に検索を掛け、音楽を聞いたり料理のレシピーを調べたりします。
 ・youtubeを使って音楽を楽しむ 
  以下のURLでyoutubeを開きます。
  http://www.youtube.com/

  Eキーを押してエディットボックスにジャンプし、検索したいアーティストを入力し  検索を実行します。
  Hキーを押し曲の見出しにジャンプし、Enterで曲を再生します。
  聞き終わったらバックスペースで戻り、Hキーを押し、次の曲の見出しに
  ジャンプしEnterで曲を再生します。

 ・クックパットで料理のレシピーを調べる。
  レシピ検索No.1/料理レシピ載せるなら クックパッド 
  http://cookpad.com/

 ・Wikipediaでインターネット百科事典を使ってみる。

●14、アドボイスの学習 
  文字が読めない視覚障害者にとって電話帳や住所録を管理し読み上げてくれる
  ソフトはとても重要です。
  アドボイスは使い方も易しく、
  しかもハガキ、封筒、年賀状などの印刷も簡単に出来るソフトです。

 @ 住所録の登録と検索 
 A住所録の修正 
 B住所録の作成と切り替え 
 Cハガキ、封筒、年賀状の印刷 
  ここまでで、基本的なソフトの使い方の学習は終わりです。


■ここから上級者の学習になります。

●15、 Windows 7のドライブとフォルダ構造 
  パソコンをより理解するためにはドライぶとCドライブのフォルダ構造を理解する
  必要が在ります。

 @ ドライブ 
  パソコンには記憶メディアを動かす装置(ドライブ」があります。
  ドライブにはAドライブ、Cドライブ、Dドライブ、
  Eドライブとドライブ名が付きます。
  AドライブはフロッピーディスクのドライブでBはフロッピーのためにあけていた
  番号といわれていますが、今は使われていません。
  CドライブにはWindowsを動かすためのOS(オペレーションシステム)
  とその他のフォルダが格納されているハードディスクです。
  Dドライブは一般的にはCD/DVDドライブです。
  その次からのローマ字は追加したドライブに割り当てられます。

 A Cドライブのフォルダ構造 
  コンピュータを起動すると、まずドライブが表示されます。
  その中のCドライブを開くと、以下の様な代表的なフォルダが存在します。
 ・program  files (X86)
 ・windows
 ・ユーザー 
 ・ program  files (x86)はインストールしたプログラムが格納されています。
   32ビットの場合はprogram  filesです。
 ・windowsはパソコンを操作するためのwindowsのプログラムが格納されています。
 ・ユーザーはこの中に
  Default
  パブリック 
  自分のフォルダ 
  などが存在します。

  この自分のフォルダを開いたところに、
 ・AppData 
 ・アドレス帳
 ・お気に入り  
 ・ダウンロード
 ・デスクトップ 
 ・ドキュメント
 ・ピクチャ
 ・ビデオ
 ・ミュージック
 ・リンク
 ・検索
 ・保存したゲーム
  などが有ります。
 ・まず、AppData ですが、
  このフォルダにはインストールしたプログラムの設定条件や登録したデータが
  格納されています。
  アプリケーションキーに有る送るメニューのsendtoフォルダも有ります。
 ・「sendto」ですが、これは文字通り「送る」です。
  アプリケーションキーを押すと」コンテキストメニュー」が開き、
  下の「送る」を開くと、
  この中に表示されるショートカットが「sendto」フォルダの中の
  ショートカットです。
  使い方は例えばファイル.htmlと言うファイルをMy」Editで開きたい時、
  このhtmlファイルにカーソルを合わせ、アプリケーションキーで
  コンテキストメニューを開き、
  「送る N」でその中のMyEditに合わせEnterすればこのhtmlファイルをMyEditで開くことが出来ます。
  また、DVDにファイルなどを送るとき、
  ふぁいるを選択して、「送る」のDvdでEnterスルト
  送ることも出来ます。
 ・次に、ドキュメント ですが、
  ここはスタートメニューに有るドキュメントのショートカットをEnterスルト
  開くフォルダです。
  この中に私たちが作る文章等が保存されます。
  一番重要なフォルダと言っても過言ではありません。
  ここを整理整頓する事が大切です。
  MyEdit、MyWord、Word、Excellなどで作成したファイルはこのドキュメンとフォルダに保存されます。

 ・お気に入りフォルダですが、これはInternet Explorer やNetReaderの
  トップメニューのお気に入りです。

●16、 ショートカットの作成 
  見える人はスタートメニューの「全てのプログラム」を開いて
  目的のアプリケーションをクリックすればよいのですが、
  見えない人はそのアプリケーションを探すのに苦労してしまいます。
  そこで、スタートメニューに自分の頻繁に使用するアプリケーションの
  ショートカットを登録すると、
  目的のアプリケーションを簡単に起動できるようになります。
 @ アプリケーションを起動するプログラムの場所と絶対パス
  アプリケーションを起動するプログラムはほとんどがCドライブの「Program Files   (x86)」の中にあります。
  例えば「MyMail」を起動するプログラムの絶対パスは、
  C:\Program Files\KSD\MyMail3\MyMail3.exe
  これはCドライブの
  「Program Files」フォルダの、「KSD」フォルダの、「MyMail3」フォルダのMyMail3.exeをEnterすると言うルートを表示したものです。
  これを絶対パスと言います。
  ショートカットのプロパティを開いてみると、リンク先にこの絶対パスが
  記述されています。
 A ショートカットの作成
  ショートカットを作るにはこのMyMail3.exeにカーソルを合わせ、
  アプリケーションキーを起動し、
  「ショートカットの作成」をEnterスルト
  ショートカットのメッセージ ここにショートカットを作成することはできません。
  デスクトップ上に作成しますか?  エンターは はい Nは いいえ
  ここでEnterするとデスクトップにショートカットが作成されます。
 B スタートメニューへの登録
  上で作成したショートカットにカーソルを合わせ、アプリケーションキーを押して
  コンテキストメニューをだし、スタートメニューに表示するをenterスルト、
  スタートメニューに表示されるようになります。
  また、ショートカットの先頭文字に数字化ローマ字をつけておくと、
  ショートカットキーとしてワンタッチで起動することも出来ます。
  また、スタートメニューの「全てのプログラム」の中のショートカットに
 カーソルを合わせ、コンテキストメニューを起動し、「スタートメニューに表示する」  をEnterスルト登録されます。
●17、 コントロールパネルの学習 
  パソコンを快適に使うためにはコントロールパネルで設定を行ったり
  不要なプログラムを削除したりする必要があります。

 ・サウンドとオーディオ 
 ・システム
 ・タスク バーと [スタート] メニュー 
 ・プログラムの管理
 ・画面 
 ・電源オプション 
  などのみ方と設定方法を学習します。

●18、 印刷 
  自分が墨字が見えないからと言って印刷は不要だと思っている人が多いですが、
  これは大きな間違いです。
  例えば見える人にメモを渡したり、手紙を出したりその他に
  文章を出さないといけない場合があります。
  そんな時のために、印刷が出来る用にしておくことが大切です。

 @ プリンタの準備 
  プリンタにはインクが必要です。
  しかし、インクをプリンタにセットするのはとても困難です。
  この部分は見える人に手助けしてもらってください。
 A MyEditやMyWordなどで書かれた印刷はとても簡単ですので、
  これを練習します。

 B プリンタが動かなくなったり、印刷が良く出来なかった場合の
  「プリンタとファックス」の設定方法
  スタートメニューのデバイスとプリンタをEnterし、「プリンタとファックス」  の下にある、自分のプリンタを選択し、コンテキストメニューの中を調べます。
  この中の「印刷設定を開きメンテナンスを行います
 C 印刷フォームの設定 
  印刷文字の大きさや印刷用紙の設定、印刷フォントなどの設定をします。

 D アドボイスを使ってハガキ印刷、封筒印刷や年賀状印刷の設定の練習をします。

●19、SKYPEの利用 
  現在SKYPEは世界中で数億人の利用者がいると思います。
  最近のSKYPEは電話より温室も良く、特に無料でパソコン同士で話が出来る
  本当に素晴らしいアプリケーションです。
  SKYPEは設定で相手にこちらの声が聞こえなかったり相手の声が聞こえなかった場合  のオーディオ設定が少し難しいですが、一度設定が出来てしまえば使い方は
  簡単です。

 @ 設定の方法 
 A 連絡先リストへの登録 
 B SKYPEでの会話(ハッシンと応答)

●20、  音楽CDからのPCへの取り込みと編集
  文字が見えない人にとって、音楽CDのアルバム名、アーティスト名や曲名を
  知ることはとても困難です。
  しかし、音楽cdをパソコンに取り込めば、アルバムタイトル、アーティスト名、
  曲名が表示され好きな曲を選んで聞くことが出来る用に成ります。
  (他人の音楽cdを取り込むことは違法になりますので、あくまでも自分の
  音楽cdを取り込むことにします。)
  ここでは音楽の取り込みをiTunesを使って練習します。
 @ iTunesのダウンロードとインストール 
 A iTunesの設定 
 B  音楽CDのpcへの取り込みと取り込んだオンガクファイルの再生。

●21、 録音ファイルの編集 
  会議やカラオケ大会などで録音してきたファイルをフリーソフトの「AudioEditor」  を使って編集します。
  会議や、音楽大会での録音は不要な部分や分割したい部分が有ると思います。
  「AudioEditor」を使って、その不要な部分をカットしたり、曲目ごとにファイルを  分割するととても聞きやすくなりますので、編集の学習をします。

●22、  サピエ図書館の利用 : Daisy図書のダウンロードと
  再生装置の使い方 

  2010年4月1日から、視覚障害者への情報提供ネットワークシステム「サピエ」が
  開始され、今まで点字図書館を通じて借りないと聞くことが出来なかった
  DAISY図書がパソコンでダウンロードできるようになりました。
  そこで当パソコン講座ではこのDAISY図書のダウンロードと
  DAISY再生機での聞き方を学習します。

  DAISY再生機によりメモリカードへの保存方法が異なりますので、
 ・Plextalk(PTR2・ptn2) 
 ・ブックセンス(T50XT) 
 ・ポータブルポケット(PTP1)
  の4機種についてそれぞれ以下の学習します。
 @ NetReaderでのダウンロードとメモリカードへの保存 
 AMyBookでのダウンロードとメモリカードへの保存 

  上でダウンロードしたDAISY図書を使いそれぞれの再生機での操作を
  学習します。

●23、  フリーメールを使ったIDの取得からメールアドレスの設定 
  yahooのフリーメールを使ってID取得からメールアドレスの設定の学習をします。
 @ yahooのIDの取得 
 A POPアクセスとメール転送 
 B MyMailのメールアドレスの設定 

●24、 データのバックアップ
  パソコンは必ず壊れるものだと考えてください。
  自分のパソコンは壊れないと思っている人が多いですが、今日、突然
  壊れるかもしれません。
  以下にノートパソコンの故障率を揚げておきます。
  【調査】ノートPC故障率、メーカー別発表
  2009年11月20日
  ノートPC故障率、メーカー別TOP9発表―米企業最新調査 
  1位・HP(ヒューレット・パッカード)(米国)―25.6% 
  2位・ゲートウェイ(米国)―23.5% 
  3位・エイサー(台湾)―23.3% 
  4位・レノボ(中国)―21.5% 
  5位・デル(米国)―18.3% 
  6位・アップル(米国)―17.4% 
  7位・ソニー(日本)―16.8% 
  8位・東芝(日本)―15.7% 
  9位・アスース(台湾)―15.6% 

  この調査をどの程度信じて良いか分かりませんが、
  何しろ20パーセントくらい故障していると言う事です。
  アプリケーションはまたインストールをやり直せば復旧できますが、消えてしまったデータは復元不可能です。
  そのためパソコンのデータは必ずバックアップを取っておくことが大切です。

 @ バックアップするデータの選択 
 ・メールデータ 
 ・登録情報 IDやパスワード 
 ・ 記録文章 
 ・住所録 
  などなどです。

 A バックアップメディア 

 ・外付けハードディスク・CD−R/DVD−R 
 ・メモリカード SDカード/USBメモリ 
  などです。
 B バックアップ方法 
  当講座では簡単なコピー/貼り付けで学習します。
  ここではパソコンのフォルダ構造の理解が必要です。

●25、 正規表現を使った置換
  文章の修正を行う時、複数の文字を置き換える(置換)は単に「検索文字/
  置換文字」で行えば良いですが、
  同じ文字でも、行の先頭や行末に有る特定の文字だけを置換するには正規表現を
  用いた置換を行う必要が有ります。
  またメタ文字と言われる文字、例えば開業(\n)は単なる置換では行えません。
  当講座では、効率の良い置換を行うため「正規表現」を使った置換の学習をします。

 @ メタ文字 
 \n ^ $nなどです。
 A 置換の方法 

●26、 簡単なホームページの作成 
  画面が見えないとホームページを作る事は出来ないと思っている人が
  多いでしょうが、スタイルシートを使ったり、画面をキレイに見せようと思うと、
  本当に難しいと思います。
  しかし、文字の色や大きさくらいを変えてホームページを作るだけでしたら
  結構簡単です。

 @MyEditでWebページ編集 
 A HTMLの記述方法(基礎編)  
 B HTMLタグの使い方 
  を学習します。

●27、Excellでの表作成と表計算 
  Excellは表計算用アプリケーションですが、
  住所録などの文字データの評から計算式を入れた表計算用の表まで簡単に出来ます。
  当講座では、住所録や売上表などを作り、使い方を学習します。
 @ 住所録の作成 
 A 売上表の作成 
 B 計算式の書き方と操作 
 C データの並び替え 
 D csv(コンマ区切りのテキスト文章)の書き方と編集方法 
  などです。

  まだまだ、学習することは沢山ありますが、当講座ではここまでを
  十分理解していただき、パソコンを生活に役立てていただきたいと思います。